第十三話 人質

ウィジャが捕虜の人質に取られる。サテク妃は交渉人としてウンゴを送る。ウィジャは人質の振りをして捕虜を助ける計画だった。定着金が横領されたことで貴族の腐敗を暴こうとするウンゴとウィジャ。だが武(ム)王は投降しなければ捕虜を殺すと言い出す。ケベクはソンチュンと自分を主導者として処罰するよう求める。ウンゴは商団の仲間とともに民衆に王室の横暴を知らせ、ヨン・ムンジンもフンスを呼んで打開策を立てるよう促すが…。

第十四話 世の中のために

投降すると見せかけて逃げ出したケベクとソンチュン。ウィジャも捕虜とともに追っ手をまいて逃げ延びる。彼らはフンスが暮らす村にやって来る。平和に暮らす村人を見て、ウィジャは百済をこんな国にしたいと言い出す。ところがその間に捕虜の家族たちが殺されてしまう。それを知ったケベクは世の中を変えるため、サテク妃を追いつめる決心をする。宮殿の護衛を選ぶ武術大会に出場したケベクは見事優勝。サテク妃の護衛を希望するが…。

第十五話 好機到来

サテク妃は定着金を横領したコンチョル殺害をケベクに命じる。父や腹心がコンチョルから賄賂を受けていた事実にサテク妃は激しい怒りを見せる。だが腹心だったはずの内臣佐平(ネシンチャピョン) はすべての罪をサテク妃の父、チョクトクに負わせようとする。サテク一派の仲間割れを機に、ヨン・ムンジンは王妃含め、サテク一派の息の根を止めよと武(ム)王に進言する。一方ケベクはサテク妃の手下、為済(ウィジェ)団を潰すために根城を襲撃する。ところがそこで同じように為済団を狙う謎の男に出会い…。

第十六話 罠

謎の男はケベクの義兄ムングンだったが、互いに気づかずその場から立ち去る。翌朝、ウィジャとウィジャの義理の父ヨン・ムンジンらは決起するが、サテク側の仲間割れは罠だった。ウィジャはケベクの知らせで難を逃れるが、ムンジンは捕まってしまう。ムンジンの処刑を命じられたケベクは、父が犠牲になった意味を感じるのだった。一方ウィジャは妻を助けるため出家を決意する。そんなウィジャに共感したケベク、フンス、ソンチュンは民のための百済を作ろうと誓う。

第十七話 出家

サテク妃はウィジャが本当に僧になったか確認しようと米岩(ミアム)寺にやって来る。ちょうどその時、ウィジャの妻テヨンが出産し、ケベクは生まれたばかりの子どもを平和の村カマクチェに送り届ける。ところが途中で襲われ、子どもは仮死状態に。それを救ったのは村の少女カヒだった。一方キョギは母サテク妃に内緒で味方を集めていた。ケベクらはキョギの動きを利用してサテク一派を潰そうと謀る。その頃、サテク・チョクトクはウンゴの動きをそっと探らせていた。

第十八話 新しい世界

ケベクらの罠にはまり国家を危うくしたキョギは王子の身分をはく奪される。サテク妃は武(ム)王を殺して王位を奪取しようと画策していた。それをウィジャに知らせようとしたウンゴは捕えられてしまう。ウンゴは辛くも王の危機をケベクに伝えるが、時すでに遅く、王は暗殺されてしまう。ところが国葬の最中に生きた王が現れる。反逆者を一網打尽にするために打った芝居だった。こうしてサテク一派は追放され、ケベクとウンゴは手を取り合う。

第十九話 居列(コヨル)城へ赴任

太子になったウィジャは希望に燃えていた。一方太子妃テヨンは多忙を言い訳に自分を避けるウィジャに寂しさを感じる。王はケベクを新羅との国境近くの居列城の郡将に任命する。ケベクはウンゴに同行を求めるが、官職に就くことが決まったウンゴは泗泚(サビ)に残る決心をする。その頃、サテク時代の内臣佐平(ネシンチャピョン) 、キミはウンゴの叔父に金を渡していた。居列城に赴任したケベクは頻繁に新羅の攻撃を受ける村の荒んだ暮らしに胸を痛め…。

第二十話 新羅との攻防

度重なる新羅の攻撃から村と民を守ろうとするケベク。だが村の貴族はその地を捨てて出て行こうとしていた。そんな中、ケベクは自分の命を狙うムングンと再会する。ムングンの素性を知らないケベクは彼に興味を持っていた。その頃、ウィジャは新羅と平和同盟を結ぶため、ウンゴやソンチュンを連れて新羅の都、徐羅伐(ソラボル) を訪問、キム・チュンチュと会談していた。そのことを知らないケベクは新羅を攻撃する準備を着々と進めていた。

第二十一話 西谷(ソゴク)城陥落

ムングンとともに西谷城に攻め入ったケベク。作戦が功を奏し、西谷城はあっけなく落ちる。だがケベクの正体を知ったムングンは、またいなくなってしまう。一方、西谷城攻略を知ったウィジャらは急きょ新羅を脱出し、ケベクとともに泗泚(サビ)に凱旋する。泗泚では民衆がもろ手を挙げてケベクを称えていた。その様子に警戒心を抱いた王は許可なく新羅を攻略した罪をケベクに問おうとする。ウンゴへの思いに苦悩するウィジャもまた…。

第二十二話 権力の行方

ケベクは自分が疎まれていると思い、泗泚(サビ)を離れようとしていた。そんな時、カマクチェの少女カヒが濡れ衣を着せられ投獄されてしまう。ケベクの力でカヒはすぐ釈放されるが、ケベクは官職という権力の大きさに驚いていた。一方、ウンゴはケベクのために貴族を懐柔するが、そこにはサテク一族の側近キミが関与していた。ウィジャからウンゴの周囲を探るよう密命を受けたケベクはキミから賄賂を受けていたウンゴの叔父を捕えてしまう。

第二十三話 別れ

武(ム)王はウンゴを捕える。ウィジャはサテク一族追放の功臣だとウンゴをかばうが、王は彼女が第二のサテクになる可能性を示唆する。ケベクは脱獄させてでもウンゴを救おうとするが、ソンチュンやフンスに止められ思い留まる。処刑が目前に迫ったウンゴ。そこに現れたウィジャはウンゴが自分の子を宿していると告げる。こうしてウィジャの妃となったウンゴ。ケベクは王宮に向かうウンゴを遠くからただ見つめるしかなかった。

第二十四話 復讐

ウンゴを失った衝撃に茫然とするケベク。その頃ウンゴは懐妊が偽りとばれ、また捕えられてしまう。ケベクは今度こそウンゴを救い出そうとする。ところが彼女は本当に懐妊していた。この事実にケベクは言葉もなく立ち去って行く。7年が過ぎ、ウィジャは王位に就いていた。ケベクは次々に戦勝を挙げ、民衆から英雄と崇められていた。ケベクの活躍は王に嫉妬と後ろめたさを感じさせる。それこそがケベクの王とウンゴへの復讐だった。